うまくいく集客&リピートの考え方

目次

第1章:集客・リピートが失敗する根本原因

1-1. よくある誤解

多くの店舗経営者は、集客やリピートがうまくいかない時に次のような対応を取りがちです。

  • 「広告をもっと目立たせよう」
  • 「割引キャンペーンを増やそう」
  • 「チラシやSNSのデザインを一新しよう」

これらは短期的に効果を発揮する場合もありますが、 根本解決にはならないケースが大半 です。

1-2. 根本原因は「価値観のズレ」

集客・リピートがうまくいかない原因の一つが、

「お客様の常識(価値観)」と「あなたの主張」が重なってしまっていること です。

1-3. なぜ「常識の重なり」が問題なのか?

お客様は、自分が知っている情報や過去の体験を元に「自分なりの正解」を持っています。

その正解と、あなたの提供するサービスや主張が 全く同じ だった場合、次のように判断されます。

  • 「それは知っている」
  • 「前にやったけど効果なかった」
  • 「別に他でも同じことを言っている」

➡ つまり、選ばれる理由がない のです。

そこで登場するのが「パラダイムシフトを起こすこと」

第2章:パラダイムシフトとは何か?

2-1. パラダイムシフトの定義

パラダイムシフト(Paradigm Shift) とは、

「ある物事に対する認識や価値観が、根本から大きく変わること」。

マーケティングにおいては、

お客様の頭の中の“当たり前”を、あなたの主張によって書き換えること を意味します。

2-2. なぜパラダイムシフトが重要なのか?

パラダイムシフトが起きると、お客様は次のように反応します。

  • 「その考え方は知らなかった」
  • 「今までとは違うアプローチだ」
  • 「これなら解決できるかも」

結果的に、信頼が生まれ、行動(来店・リピート)につながる のです。

第3章:お客様の常識を深掘りする

3-1. 「お客様の常識」とは?

「お客様の常識」とは、過去の経験、知識、口コミ、メディアなどから形成された認識 です。

例:

  • 「安いお店はコスパがいい」
  • 「肩こりは強く揉めば治る」
  • 「美容室はカットが上手ならOK」
  • 「飲食店は美味しければリピートする」

3-2. 常識はなぜ変わりにくいのか?

  • 経験に基づくため信じやすい 過去にうまくいった・身近な人から教わった情報は疑わない傾向があります。
  • 「知っている」という安心感 新しい情報は不安・リスクを伴うため、知っている情報の方が安心できる。

第4章:集客・リピートが失敗する典型パターン

4-1. 典型例1:「主張が一致している」

ケース:

あなた:「肩こりは強揉みが効果的です!」

お客様:「そう、でも効かなかった経験がある」

➡ 「また同じ話か」と思われ、選ばれない。

4-2. 典型例2:「お客様の常識を覆さない」

いくらオシャレなチラシ、良いキャッチコピーでも、

知っている情報の繰り返し では、お客様は行動しない。

➡ 「それは知っているし、他にも同じ店はあるよね?」となる。

第5章:パラダイムシフトの実践法

5-1. 方法①「ターゲットを変える」

自店の主張を変えられない場合、別の価値観を持つ層にアプローチ します。

具体例:

  • 「強揉みで解決する」と思っている人は対象外にする
  • 「内臓疲労が原因」と考える層に向けて「自律神経アプローチの専門店」として発信

5-2. 方法②「常識をずらす」

既存ターゲットに向けて集客する場合は、少しずらした上位互換の情報 を伝える。

具体例:

  • 「強揉みで気持ち良くなるのはOK。でも根本改善には“姿勢改善”が必須です」
  • 「安さ重視も分かりますが、結果的にコスパが良いのは“質”を重視した店舗です」

5-3. 方法③「常識を壊す」

強めのメッセージで、お客様の常識自体を否定・書き換える 手法です。

具体例:

  • 「強揉みは逆効果になることも。筋繊維が損傷するリスクをご存知ですか?」
  • 「安さ重視の方は損をします。90%の人が“安さ”を選んで後悔している理由とは?」

驚きや違和感を与え、話を聞かせる きっかけを作る。


第6章:パラダイムシフトを組み込んだ集客フロー

6-1. ステップ①「自店の強みを明確化する」

  • 例:骨格調整/根本改善/個別対応/長期サポート

6-2. ステップ②「お客様の常識を調査する」

  • 来店者アンケート
  • ヒアリング(なぜ当店に?他はどうだった?)
  • 口コミ・レビューの分析

6-3. ステップ③「メッセージ・発信内容を修正」

  • Webサイトやチラシ、SNSの文言を「パラダイムシフト」を意識して変更

6-4. ステップ④「現場での接客・カウンセリングでも実行」

  • 店舗での説明時も、「常識のずらし」「新しい視点の提供」 を忘れずに行う。

第8章:SNSでの「パラダイムシフト」活用法

8-1. SNSでも「常識の書き換え」が必要

SNSはお客様にとって「軽く見る」メディアです。そのため、日常的な発信に“パラダイムシフト”を意識しないと埋もれやすい 特徴があります。

単なる告知投稿(キャンペーン・施工事例・空き情報など)ではなく、「お客様の思い込みを壊す投稿」 が反応を生みます。


8-2. SNSでよくある失敗パターン(リフォーム店を例に)

  • 「今月の施工実績をご紹介」
  • 「◯◯キャンペーン開催中」
  • 「スタッフの休日を公開」

➡ これらは 親近感づくりや告知 にはなりますが、

パラダイムシフト型投稿がなければ「集客」に直結しにくい です。

8-3. SNSでのパラダイムシフト実践例

【例1】美容室の場合

NG投稿例

「春のカットキャンペーン中!」

パラダイムシフト型投稿

「“髪質の悩み”はカットじゃなく、実は“乾燥”が原因かもしれません」


【例2】整体・サロンの場合

NG投稿例

「肩こり60分コース4,980円」

パラダイムシフト型投稿

「“肩こり”は肩を揉んでも解決しません。実は○○が関係しているかも?」


【例3】リフォーム業の場合

NG投稿例

「水回りリフォーム事例をご紹介」

パラダイムシフト型投稿

「“キッチンは広くするべき”と思っていませんか?実は“○○の高さ”で家事効率が激変します」

他にも:

  • 「“古くなったからリフォーム”は危険。知らないと損する“時期選び”とは?」
  • 「“安く仕上げる”だけのリフォームが後悔の元?“10年後に差がつく”費用のかけ方を解説」

➡ 「業者任せにせず自分で知っておきたい」とお客様に主体性を持たせ、問い合わせにつながりやすくします。


8-4. 投稿テンプレート

【STEP1】よくある誤解・常識を提示

➡ 「◯◯と思っている方、多いですよね?」

【STEP2】ズラし・驚きの情報を投下

➡ 「実は□□が本当の原因なんです」

【STEP3】その根拠・データ・事例を示す

➡ 「これまでの事例でも□□を改善したことで〜」

【STEP4】相談・来店・問い合わせの提案

➡ 「無料でチェックも行っていますので、まずはお気軽にご相談ください」


8-5. SNS×パラダイムシフトが生む効果

  • 「知らなかった!」という気づきで記憶に残る
  • 保存やシェアされやすく、自然な拡散が狙える
  • 価格ではなく“専門性”で選ばれる きっかけになる

8-6. 【リフォーム業向け】よくある「お客様の常識」リスト

  • 「古くなったから全部交換しないとダメ」
  • 「とにかく安く早く終われば良い」
  • 「壁紙や床は“見た目重視”でOK」
  • 「リフォームは老後に考えれば良い」
  • 「業者に丸投げすれば大丈夫」

➡ これらの常識を、「実は…」の一言でズラす投稿 に変換していく。

【美容室】パラダイムシフト型SNS投稿例 10選

「“髪がパサつくのは乾燥だけ”と思っていませんか?実は○○(例:栄養不足)が原因のことも。」

「“カットが上手=扱いやすい髪”は間違い!実は○○(例:毛量調整のバランス)が影響します。」

「カラーの色持ちは“染料の質”だけじゃない。実は“頭皮環境”が左右しているんです。」

「トリートメントでツヤが出るのは一時的。髪内部の○○改善が持続のカギ!」

「“縮毛矯正=ダメージが大きい”と思っている方へ。今は“◯◯縮毛”でダメージ最小限が可能。」

「前髪が決まらないのは“生えグセ”のせいかも?カットより○○で解決できます。」

「サロン選び、“料金”だけで決めていませんか?5年後の髪の状態に大きな差が出ます。」

「“パーマ=傷む”の常識はもう古い。最新パーマ技術は◯◯でダメージを防ぎます。」

「“市販シャンプーでも大丈夫”は本当?実は○○成分が頭皮トラブルの原因になることも。」

「“髪質改善”って何をするの?実は“1回で劇的に変わる”は危険な理由を解説!」


【整体・サロン】パラダイムシフト型SNS投稿例 10選

「肩こりは“肩を揉めば治る”と思っていませんか?実は“○○(例:骨盤の歪み)”が原因かも。」

「“強揉み=効く”は間違い。逆に筋肉が固くなることもあるんです。」

「慢性腰痛の原因は“腰”じゃない?“足裏バランス”が関係しているケースも。」

「“姿勢を良くするには筋トレ”は不十分。実は“呼吸”がカギになります。」

「肩こりは“猫背”だけじゃない。“内臓疲労”が隠れた原因のケースも。」

「“毎週マッサージすれば大丈夫”は危険。根本解決には○○のアプローチが必須です。」

「ストレッチで改善しない腰痛は、“神経の圧迫”が影響しているかも?」

「“痛くない整体”って効果あるの?実は○○(例:神経調整)を狙う方が効率的。」

「“ボキボキ鳴らす整体=効果大”ではありません。科学的には○○の方が有効というデータも。」

「肩だけを揉んでも意味がない!“肩こり改善には骨盤調整がセット”の理由とは?」


【リフォーム業】パラダイムシフト型SNS投稿例 10選

「“古くなったら全面リフォーム”は損。実は“部分改善”で済むケースが意外と多いです。」

「“キッチンは広くすれば家事が楽”は勘違い。“高さ・動線”が効率のカギ。」

「“安さ重視”のリフォームで後悔…。“長期視点のコスパ”とは?」

「“壁紙は白が無難”と思っていませんか?実は“◯◯色”が空間を広く見せる効果も。」

「“リフォームは老後でいい”は危険。今やることで“資産価値UP”になる理由とは?」

「“とりあえず補修”で済ませていませんか?数年後に“再施工費用”が倍になるリスク。」

「“和室は時代遅れ”は本当?今、再注目されている“和モダン”の魅力とは。」

「“水回りは全部まとめて交換”が正解とは限らない。効率的な施工順とは?」

「リフォームは“業者に丸投げ”が安心?実は“施主参加型”の方が満足度が高いデータも。」

「“見積もり額=工事費”ではありません。“追加費用が発生する典型パターン”を知っていますか?」

第9章:集客に効く「チラシの型」解説 〜LPにも応用できる〜

9-1. チラシやLPに「型」が必要な理由

多くのチラシやLP(ランディングページ)は、思いつきや自己流で作ると反応が取れません

理由は、

✔ お客様の行動心理

✔ 情報を読む順序

✔ 認知から行動までの流れ

を無視してしまうからです。

そこで、チラシでもLPでも「基本構成=型」を守ることで、お客様が自然に読み進め、反応しやすくなる設計にします。


9-2. チラシ・LP共通の「基本の型」

【1】キャッチコピー(ファーストビュー)

お客様が最初に見る重要な箇所です。

ここで 「え?何それ?」「自分に関係ありそう」と思わせる ことが重要です。

例:

  • 「“肩こりは肩を揉んでも治らない”って知ってましたか?」
  • 「“安さ重視”のリフォームで損していませんか?」

【2】共感・問題提起

次に、お客様の 「あるある」や「悩み」に共感 を示します。

例:

  • 「肩こりに悩んで毎週マッサージに通っているのに、すぐ戻ってしまう…そんな経験はありませんか?」
  • 「リフォームで“業者任せ”にして後悔した人が増えています」

【3】解決策の提示

ここで初めて、あなたのサービスや主張を提示します。

例:

  • 「当店は“骨格と自律神経”にアプローチして根本改善を行います」
  • 「当社は“10年後に後悔しないリフォーム”をコンセプトにプランニング」

【4】証拠・実績

信頼性を高めるためのパートです。

例:

  • お客様の声・ビフォーアフター写真
  • 「累計〇〇件の施術」「地域口コミ1位」などの数字

【5】ベネフィット(得られる未来)

単なるサービス紹介ではなく、お客様がどう変われるか を具体的に描きます。

例:

  • 「毎朝スッキリ起きられる体に」
  • 「家事が楽になる&家族との時間が増える住まいへ」

【6】限定性・オファー

「今すぐ行動する理由」 を作ります。

例:

  • 「今月限定!初回カウンセリング無料」
  • 「3月末までにご契約の方に限り、5万円分オプションサービス」

【7】CTA(行動喚起)

  • 電話番号・LINE・Webフォーム・来店など、具体的な行動を明示
  • 「いますぐお電話を!」「LINEから簡単予約OK!」など

9-3. この型はそのまま「LP」にも活用できる

この7つの型は、チラシだけでなく、LPにもそのまま応用可能 です。

違いは「紙」か「Web」かという媒体だけで、ユーザーの行動心理は同じだからです。

9-4. チラシ→LPの構成変換例

チラシLP
キャッチコピー(チラシのヘッド)ファーストビューのメイン見出し
問題提起・共感サブキャッチ+冒頭本文
解決策(サービスの特徴)サービス説明ブロック
実績・お客様の声実績・口コミスライダーなど
ベネフィット(得られる未来)メリット・効果ブロック
オファー・限定性限定キャンペーンバナー
CTA(お申込み欄)フッター固定ボタン、申込フォーム

9-5. SNS投稿からLP・チラシへの流れも有効

SNS投稿で 「パラダイムシフト型の投稿」→「チラシ配布 or LP誘導」 の動線を作ると、

お客様の関心を高めた状態で読み進めてもらえる ため、コンバージョン率が上がりやすくなります。


9-6. まとめ

  • 「型」を守ることで、チラシもLPも読みやすく、反応が取りやすくなる
  • SNS→チラシやLPへの導線設計も「パラダイムシフト」を意識することで、相乗効果が生まれる

第10章:まとめ

  • 集客やリピートがうまくいかない最大の要因は、「お客様の常識」と「あなたの主張」の一致
  • パラダイムシフトを起こせるかが分かれ道
  • 「知らなかった!」「そんな考え方があるのか!」と、相手に驚きや納得を与えた時に初めて、行動(来店・リピート)につながる

コラム:これを知らないと広告費が無駄に!

パラダイムシフトなしの販促は「広告の焼き直し」に過ぎません。SNS運用・LP制作・ポスティング・広告運用すべてにおいて、「相手の常識を書き換える要素があるか?」 を必ず確認しましょう。

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次